◆上地 式 -Kamiji Shiki-◆

喜びと哀しみ、暖かさと冷たさ、寂しさと楽しさ、優しさと厳しさ・・・そんな相反する世界観を美しく幻想的に描く作品を制作しています。
モチーフは人形のような女の子を主軸に、蝶・猫・羽根・ガラス瓶・鉱物・月・樹・歯車・草花など。

現実世界は私にはとても窮屈です。
幼い頃から、私は私の世界だけを生きていました。
自由に想像し、創造し、友達と遊ぶよりもそれを表現することや、小説を読んでその世界に入り込んで遊ぶ方が楽しかったのです。

そんな私から視る世界はとても不思議です。
光の傍には必ず影があるように…様々な経験の中に必ず抱える相反する想いがある。

例えばとある個性を持った人が居て
周りが彼女を否定していたとして…彼女は、そんな周りを否定しているのではないかな。
そんなことを想うのです。

個性を理解する人が大多数を攻撃するのは是か非か。

『それはそう在るがままに候』

人間は目の前に椅子があったとしても「椅子」と名前が付いていなければ、その物体を認識出来ない。
そんな不自由で、それでもとても自由な、そんな存在。

大好きな「お月さま」
それも「月」と名前が付いていなければ、私達は認識することが出来ない…
それゆえ人は、自らが理解できない存在を恐れ忌避するのかもしれません。

とてもとても哀しいこと。

それでも、人はとても暖かい。
人はその暖かい想いを伝える為に感情に「感謝」と名前を付けて「ありがとう」と伝える自由さを持っています。

それはとてもとても素敵なこと。

言葉という諸刃の剣
言葉は魔法

人は認識する為に言葉に縛られ
言葉を使って様々な自由を生み出す

そんな存在では無いのか。
私がこのことを深く考えるようになったのは、高校生の時でした。
(当時「地球温暖化で日本の四季が無くなっちゃうのではないか。どうしたらそれを防げるのか」と職員室で泣きながら先生に質問していたのはいい想い出です)

そんな幼少からの自分の世界観とこの世界に対する常に抱いてきた不思議。
現実の心の写鏡。

きっと永遠に尽きることなく描き続ける
そんな永久命題

絵を描くことは生きること
絵を描かなければ生き苦しい

だから

私は生きます。

使用画材は主に透明水彩。
透明水彩の滲みの気まぐれさは、自由人な私ととても相性が良いのです。

幻想的な世界の中で、相反する音が凛・・・と響く
仄明かりにふわりゆらりと月夜を揺蕩う
そんな心の写し鏡を

語りかける声なき音が、少しでもご覧頂いた方の心の水面に響きますように――


【略歴】
1986.2
岡山にて誕生
そこから大阪・千葉・埼玉と転居する
1993.8
香港で5年間過ごす
ここでの経験が後の考え方や価値観・制作へ大きな影響を与える
1997.8
帰国
2004.3
豊島岡女子学園高等学校 卒業
2008.3
津田塾大学 国際関係学科 卒業
2016.7
親元を離れ、展示活動を開始

【展示略歴】
2016年
◆ARTsLABO様主催
『羽根展』『人魚・妖精展』
2017年
◆銀座モダンアート様主催
『銀座美少女館』『ARTIST’S CAFE』『銀座女学院』『コミックアート展』等
◆アモーレ銀座ギャラリー様主催
『猫展』
◆公募展 『ベラドンナアート展』入選
◆近藤宗臣様主催
『幻想美人画展』
2018年
◆公募展『ベラドンナアート展』入選
◆SUNABAギャラリー様主催
『言葉のない絵本』展
『A4の世界〜cherry〜』
◆屋代様主催 台湾グループ展
『CROSSOVERvol11』
◆汐野様主催
『Forest of Maiden』
2019年
◆XipeTotec様主催
『Art MELEE〜芸術迷麗〜零』
◆汐野様主催

『KISS OF BROKEN 5』

デザインフェスタvol.49

◆SUNABAギャラリー様主催

『花鳥画新世紀2019』

◆アートコンプレックスセンター様主催

『Aquarelle5-アクワレル5-』

◆アートコンプレックスセンター様主催

『MyDrawings-マイドローイング5--』

◆のら工房様主催

『Analogfish5』

◆ギャラリーアートポイント様主催

『Promising2019』

2020年
◆個展
『革命飛翔』(アートコンプレックスセンター)
◆アートコンプレックスセンター様主催
『ACT小品展2020』